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Beingにっき

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2004-02-15 日記 [長年日記]

未踏15シンポジウム

2/14〜2/15 に東京国際フォーラムの会議室にて、未踏15シンポジウムが開催された。経済産業省の事業で IPA が実施する未踏ソフトウェア創造事業で、本年度の PM(プロジェクトマネージャー) 16人の内、6名のPM の開発成果と梅村PM の展示が行われた。

2/15 の午後のプレゼンテーションでは、元 京都大学総長 長尾真氏による「日本のソフトウェアの発展のために」と題して特別講演が行われた。長尾氏は、2000年から始まった IPA 未踏ソフトウェア創造事業の推進役の一人として関わっている人である。講演では、まず IPA の事業として

  • ソフトウェア開発
  • 情報システムの信頼性
  • IT 人材の育成

の三つを上げていた。IPA では、独創的なアイデアのソフトウェア開発能力を持つ人材を先進的な専門的知識を持つ産官学からの PM の独自の眼力によって発掘し、そのソフトウェア開発者が開発に専念出来るような実施管理組織を作り市場を切り開くソフトウェアの開発を支援して行きたいと説明した。

また、PM には、IT のある分野で実績を持った人で、かつ 10年以上の研究開発またはビジネス経験があり、一定の時間を本事業に注力出来る人。更に、ソフト開発者に対して開発者の立場に立って迅速、丁寧に対応出来る人と上げていた。

2000年度から 4年間の各年度別の予算、PM 数、応募数、採択数の事業活動が示された。毎年、約10〜11億の予算からスーパークリエーターが 12〜16人が認定されている。スーパークリエータ一人当たり 7,000〜8,000万円の予算。ちなみに、PM は一人当たり 4〜7件のプロジェクトを持っている。

今後 4年間で 50人以上のスーパークリエータを発掘するのが目標だそうだ。但し、独立行政法人になって来年度の予算が減るらしい。

そこで、28歳以下を対象にした「未踏ユース」事業も昨年から始めたそうだ。これは、竹内郁雄PM が全面的に協力の基、若手開発者向けで、一人当たり 300万円以下のプロジェクトであり、昨年と今年で 23件と 24件のプロジェクトが採択されたと説明があった。

で、今後は、インフラの整備は勿論、コンテンツの充実も不可欠など問題点や課題、ソフトウェアの教育について説明があった。ソフトウェア教育は、大学におけるソフトウェア教育の問題点を上げ産業界における独自のソフトウェアの開発がないといけないと力説していた。また、ソフトウェアか開発は「建築」に似ている。芸術的センス、設計図面の落し込み、要素技術の組み合わせ、使い易さ、洗練されているもの などは確かに似ているかも知れない。

最後に大学あるいは大学院の終了に際して、研究論文の他にも産業制作品の提出で取得出来るようにし、もっとソフトウェア制作に奨励したら良い。という構想があったらしいのだが、京大では受け入れられなかったそうだ。

ただ、質疑応答である PM から文章力や言語説明能力、説得力も必要で、クリエイターにはこれらの要素がリンクしているのではないか? という意見も出た。ただ、これは制作品にドキュメントを付ければ良いということも講演後に言っていたようだ。

他にも、この事業は個人を支援するシステムだから「未踏ソフトウェア」という名前が悪い。という意見も出たが相談してみるが中々変えることは難しいそうだ。

最後に産業界で死ぬ程働いているのにまだ、頑張れというのか? という意見では、大学と産業が行う役割は違う。大学が産業界に歩み寄るべき、ビジネスでない研究をやっている企業があるのか? と今の基礎研究よりビジネスに結びつく研究重視の日本企業の風潮を皮肉る発言でこの講演を終えた。

中々、税金でやっていく上では色々と難しい問題があると思ったが国民も少しはこれらの事業を温かく見守っても良いのではないだろうか。

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