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2004-10-08 [長年日記]

第10回 ZIPC ユーザーズ・カンファレンス

10/8 に "第10回 ZIPC ユーザーズ・カンファレンス" が新横浜プリンスホテルで行われた。最初に、キャッツ社長 上島康男氏により、今後も手法と支援ツールを使いこなすツールベンダーの立場からソリューションを提供していきたいという挨拶でカンファレンスで始まった。

続いて「ソフトウェア工学に関する最新動向」と題して、独立行政法人 情報処理推進機構 SEC(ソフトウェア・エンジニアリング・センター)所長 鶴保征城氏による基調講演が行われた。

SEC のミッションは、産官学の連携を通じて「ソフトウェアのものづくり」として高品質なソフトウェアを効率よく開発する手法の開発・普及、標準化及びソフトウェア開発の実践として、2004年10月1日に発足、発足当初のメンバーとしては IPA のメンバー 30名、タスクフォースメンバー約 120名の計 150名である。タスクフォースメンバーの中では組込み系が 70名、エンタプライズ系 50名だそうだ。

今後、ソフトウェア産業の重要性が高まる中、日本のソフトウェア産業の構造はいまだに人月単価である為、低単価のアジア企業に移っていき、ソフト産業の空洞化の恐れがあると説明。また、ソフトウェアの規模、複雑さが増し、プロジェクトの失敗、納期遅延、予算超過、ソフトウェアの不具合によるトラブルなど品質の低下傾向にあると述べた。つまり、開発の生産性がニーズにマッチしていない、米国のように産学の知的リソースが米国、中国、インドに比べて日本は IT 業界にいるにも関わらず IT 教育を受けた割合が低いことも指摘していた。

そこで、SEC としては、政府、産業界(ソフトウェアベンダー)、学界(大学・国研,

海外研究機関)の連携拠点としてソフトウェア分野の競争力の向上を目指すと説明していた。まず、三ヵ年計画として

  • エンタプライズ系ソフトウェア開発力の強化
  • 組込みソフトウェア開発力の強化
  • 先進ソフトウェア開発

の各プロジェクトの活動計画があることを述べた。そして、その組織や関連組織などを説明し講演を終えた。

次に事例発表として「ZIPC を用いた家電組込みソフトウェア開発の効率化」と題して、九州日立マクセル 安部田章氏による発表が行われた。

家電製品の短納期化かつ高信頼性から数年前からオブジェクト指向の開発を導入し、CBD フレームワークによるプログラム作成をしている。更にハードウェア制御用のコンポーネントの再利用や階層化アプリケーション層への状態遷移フレームワークを構築と管理で効率化を行っているという紹介がされた。

次に「多機種短納期開発への ZIPC 適用の有効性」と題して、富士写真フィルム 中村円美氏による講演が行われた。DSC の商品の多機能化や高機能化に伴ってソフトウェアの増大や複雑化している。けれども商品化のライフサイクルが短く、開発期間も短くなっており並行開発が余儀なくされる。その為、開発の効率化や開発力の強化が必要となってきた。

まず、テストプロジェクトを立ち上げ、そこで設計ドキュメントの共通化を評価目標にし、プロジェクトを成功させ、商品開発へ適用した事例の報告がされた。

ソフトウェアの全階層に ZIPC を適用する方針を取り、適用した全タスクの自動生成、状態遷移表は出来る限り日本語で記述する、生成コードにリバース情報を付加するなどを行い、結果的に設計作業の改善、再利用性の向上、デバック効率の向上などの成果があった。また、ZIPC のカスタマイズの依頼にはのポイントを絞った方が良いとのことなどの説明があった。

次に「ZIPC を利用した TOPPERS 教材とワークショップの紹介」と題して、TOPPERS プロジェクト 穴田啓樹氏による発表が行われた。まず、TOPPERS プロジェクトについて、ZIPC と TOPPERS/JSP Kernel を利用した教材、ZIPC ワークショップ、今後の活動についてなどが説明され。特に、ワークショップの流れとして

  • 意識付け
  • 事前準備
  • 開発体験
  • 意味付け

などユニークなアプローチには唸ってしまう。

次に「開発現場での Drawrial 導入と、海外リソース活用による操作仕様書作成」と題して、日本電気通信システム 中間美代子氏による発表が行われた。

従来、多機能化や多様なユーザー使用に対応する為に海外携帯端末のソフトウェア開発のコスト削減が求められている。そこで、操作仕様書に "Drawrial の採用" と海外リソースの活用をすることになった。Drawrial は、全操作を一括作成出来ることや画面などを表現する従来のワープロソフトや作図ソフトが必要なくなった。更に、操作仕様書は最初から英語で作成することにより海外リソースに活用出来るようになった事例であった。こういった画面を扱う GUI 作成には Drawrial は有効なツールであるようだ。

次に、「UML から SystemC へのモデリング(DMAコントローラ)の事例」と題して、リコー 宮原忠義氏と難波睦氏の発表が行われた。両氏は、UML for SoC フォーラムで近い将来 ASIC 開発に UML や SystemC の必要性を感じ、UML 拡張プロファイルを実証してくれる企業として、既に社内WG で UML 化していた DMA コントローラをモチーフに要求仕様、開発プロセス、各工程などをモデル化していく一例を示した。今後は、UML から高位合成までを自動生成ツールの出現を期待したいと述べた。

最後に「CATS ロードマップ」を キャッツ副社長 渡辺政彦氏が発表した。まず、キャッツの歴史、提供するサービスなどの説明があった。キャッツの製品コンセプトは、情報異化型・進化的連結(シリコンバレー・モデル/モジュール・クラスター)で、"IBM/360型" でも "トヨタ型" でも違うことを説明した。また、開発手法とツールの関係などを述べ最後に各製品のロードマップを述べ、今後も ZIPC のユーザ数が増えていることを強調し全てのカンファレンス・プログラムが終了した。

全てを自社のアプリで賄うのではなく、上手に他社のツールも使いながらツールチェーンの隙間をソリューションとして提供していくビジネス・モデルもありかなと思う。


2004-10-15 [長年日記]

Linux Kernel Conference 2004 開催

10/14,15 の二日間、"Linux Kernel Conference 2004" が青山ダイヤモンドホールで行われた。10/14 が有料のチュートリアル、10/15 が無料のカンファレンスプログラムであった。

あまり時間がなかったので残念ながら 10/15 の 2つのセッションしか聞くことが出来なかった。一つめは「メモリホットプラグの現状と今後」と題して、VA Linux Japan の高橋浩和氏によるセッションが行われた。

まず、メモリホットプラグの目的と効果や実装の現状の説明があり、IBM と富士通の二社が自社のハードウェアに合わした仕様でメモリホットプラグを実装している。また、VA の実装も hugetlbpage のホットプラグとして試作は完了しているという話。また、Linux メモリ管理の概要として、メモリの種類、プロセス空間、ページキャッシュやスワップなどの仕組み、今後の課題などの説明がされた。VA としては、開発者の参加はいつでも welcome だそうだ。

最後は「次世代組込み Linux に向けて」と題して、早稲田大学の中島達夫氏のセッションが行われた。まず、現状の組込み Linux の現状として多くの製品で Linux が使われ始めている。但し、QOS やセキュリティや信頼性に問題が残されている。現状の Linux は 1ms 以下の応答性は難しい。

しかし、特化したアプリケーションに対しては対応は可能。けれでもダウンロードなどで機能拡張するような用途だとリソースの使用量の制限などをどう実現するかで難しいという説明がされた。

QOS Support にしても過去に階層型スケジューラやアカウンティング制御、オーバロード制御などの実装がされていた。今回の提案は、μカーネルベースのアプローチを採用し、つまり TL4 Microkernel 上に複数の ITRON と Linux カーネルを載せる実装である。また、独立して動くだけで両方同時に動くまでには達していないが、初期性能は達成していると説明していた。

また、評価デバイスとして、ノキアジャパンとの共同開発のケータイ端末や歯ブラシ、椅子、トレーなどにセンサーを取り付けた各種センサーデバイスを紹介してこのセッションを終えた。

LKC2004 は、カーネル開発者向けの議論の場ということで扱うテーマも専門的で単なる Linux を使うだけのユーザーには難しい内容であるが、カーネル技術者の育成と情報交換の場としなくてはならないイベントである。


2004-10-24 [長年日記]

上原多香子 発売記念イベント

10/20 に 10th single「Galaxy Legend/Ladybug」をリリースした上原多香子がランドマークプラザで、ミニ・ライブ&握手会を 10/24 に行った。今回の single は "Galaxy Legend がスカパーのTVアニメ「宇宙交響詩メーテル〜銀河鉄道999外伝〜」ED に、そして "Ladybug" が佐川急便「飛脚クール便」の CMソングと両A面となっている。

最近は、バラエティやドラマ、CM などで活躍している上原多香子が 9th「ブルー・ライト・ヨコハマ」以来のヨコハマのイベントとなった。

まず、衣装の端切れを集めて使ったような派手なノースリのワンピにグレーのファーのベストにロングブーツの衣装で登場し約 500人の観客を溜息が漏れた。プライベートではこのような派手なのは着ないそうだ。

簡単な近況を話した後、"Galaxy Legend" を披露した。MC では時間がある時は自炊して鍋を作ったり、自らドライブして買物にも出掛けるなどを話していた。続いて、佐川急便から CD を購入した 300名から抽選で 40個の「ぬいぐるみ」のプレゼントのサプライズがあり、その内 1名が壇上に上がり上原多香子から「ぬいぐるみ」が手渡されていた。最後に "Ladybug" をしっとりと披露した。

以前からマイペースでノンビリしている印象の上原多香子は、相変らず変わっていなかった。


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