Linux の最新技術から導入事例の今が分かる「MIRACLE Technology Conference 2005」が 3/2 に東京コンファレンスセンター品川で行われた。
まず、NHK「プロジェクトX〜挑戦者たち〜」 のプロデューサーである今井彰氏が「成功するプロジェクトの鍵」と題した開幕基調講演を行った。ちょうど世紀末から 2000年に掛けて始まり 5年、165本あまりの作品を作った。現在も週 3〜4本作るペースで、久しぶりに外に出た。緊張していると述べ、「お願いが一つあります。恐い顔で見ないで下さい。」と挨拶して講演は始まった。
最初は、今井と部下 6人を含めて7人でスタートした。一つに作品を作るのに 3ヶ月〜6ヶ月の取材を要する。作品の中には過去を封印したいものもあったそうだ。また、プロジェクトX になくてならない中島みゆきを起用が出来たエピソードや過去の VTR などを見せながらの演出はさすが。
最後に「プロジェクトの鍵」に相応しいかどうか分からないが成功するプロジェクトに共通することは、
と述べて、「志を忘れないで欲しい。逆境の中でも思いはきっと叶う」とメッセージの残し講演を終えた。
続いて、ミラクル・リナックス社長 佐藤武氏が「The Advantage of Asianux -Do The Next: プロジェクト "Asianux", 次への挑戦-」と題して基調講演を行った。"日本の Linux マーケットの動向" やアジアの標準の Linux を目指す Asianux の "History", 政府プロジェクトとの協力体制などが述べられた。ちなみに、Asianux は、各国のブランド名で販売される。
続いて、特別ゲストとして、Red Flag Software の Chris Zhao 氏が中国でアクティブに活動している Linux の現状や政府が後押ししていることなどを述べた。中国が Linux を採用する理由としては「セキュリティ」と「コスト」を上げていた。
次に、HAANSOFT の J.J.Beak 氏による韓国での Linux の状況。韓国での HAANSOFT のシェアはまだ低い。中国同様に政府が後押しをしたが広まらなかった為、HAANSOFT に期待されていると述べていた。
最後に Asianux の次ぎへの挑戦として、2005年に7月末にリリースされる予定の "Asianux 2.0" のロードマップや機能が紹介された。特に "RAS" と呼ぶ「Reliability(信頼性)」「Availability(可用性)」「Serviceability(保守性)」の 3つがコンセプト。
続いて、エンタープライズ向けのインテルの Linux 戦略を Intel の町田栄作氏が紹介した。
午後からは、"Technology session" と "Solution session" のパラレルセッションとなった。Solution session では、「日経Linux公開インタビュー: Linux 導入企業から学ぶ、Linux導入のポイントと課題」と題して、インタビューアに 日経Linux編集長 手嶋透氏、パネラーに沖電気 小池友岳氏、サイバーマップ・ジャパン 石田寛氏、ドワンド 永見文理氏、そして ミラクル・リナックス 山口氏。
それぞれミッション・クリティカルなところもあれば、スピード重視などの立場の人たちが、Linux を導入した時のメリット/デメリットなどについて議論した。結局、Linux は新しい技術をより早く使えるということでリスクよりチャンスであると全員が上げ、TCO から見た場合には、イニシャル・コストは掛からないが運用コストなどを含めると手間が掛かる場合があると意見がケースバイケースで分かれた。
これからは、ディストリビューターがサポートにお金を付けるのが一般的になっていって欲しいというメッセージで終了した。
続いて、ミラクル・リナックス 北嶋伸安氏による「アプリケーションのパフォーマンス分析手法を伝授 -ミドルウェア製品統一とLinux導入の優位性-」と題しセッションがあり、システム運用における様々な課題から問題点の切り分けなどが述べられ、最後に 山本哲也氏からデモが行われた。
続いて、ミラクル・リナックス 石井友貴による「個人情報保護法、施行直前! 〜3つの技術対策〜」と題したセッションが行われ、今年 4月から施行される「個人情報保護法」を技術者の立場で、保護法のおさらいから対策措置などが述べられ分かり易く良かったと思う。
最後は、ミラクル・リナックス 小田切耕司による「ユーザー事例から学ぶ、Linux&Samba実践導入術 〜設定のマル秘テクニック教えます〜」と題したセッションが行わた。セッションの内容は、3/8 に発売される 日経Linux の「Samba 特集」に書いている事例中心、かつ記事に掛けなかったことなどが述べられた。
最後の小田切氏が、かなりの時間を掛けて作成したという「LDAP の複製」や「WINDS サーバーの構築」などは文献としてないだけに非常に参考になったのではないだろうか。